+【簡単解説】改正薬機法とは?2021年8月の改定内容も解説+
この記事では改正薬機法の詳細について解説しています。
(引用元:令和元年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について)
改正薬機法とはどんなもの?
概要
改正薬機法とは2019年11月に制定された医薬品の取り扱い・体制等を明記した法律で、正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」です。
目的
改正薬機法の目的は「医薬品・医療機器を安全且つ迅速に提供する」・「各地域で患者さんが安全に医薬品を使える体制を整備する」の2つです。
他にも「医薬品販売に関する信頼・コンプライアンス意識の向上、法令整備」等も目的の1つです。
施行期日
改正薬機法の施行期日は令和2年9月1日となっています。但し、一部の政令については施行期日が異なります。
改正内容
改正薬機法の改正内容は大きく分けて3つあります。
①医薬品・医療機器を安全且つ迅速に提供する
こちらの改正内容は以下の通りになります。
1.「先駆け審査指定制度」・「条件付き早期承認制度」の制定
2.医薬品の有効性・製造方法の変更承認の方法を、承認制⇒届出制へ変更
3.医療機器の承認制度の導入
4.医薬品の電子添付文書の提供
5.医薬品商品のバーコード表示の義務付け
①の「先駆け審査指定制度」とは高い有効性が期待できる医薬品を対象に、医薬品医療機器総合機構による審査の優先度を上げる制度です。
「条件付き早期承認制度」とは、治験期間が長期に渡る医薬品を対象に、条件付きで承認可否を早期に出す制度になります。
②各地域で患者さんが安全に医薬品を使える体制を整備する
こちらの改正内容は以下の通りになります。
1.患者の薬剤の使用状況確認・服薬指導の義務化
2.患者に対して処方した薬剤情報を医師に提供する努力義務
3.患者が機能別に薬局を選択できる制度の導入(知事認定制度)
4.webツール等を使用した服薬指導の開始
こちらは服薬指導や薬剤の使用履歴等の情報提供、薬局の選択制度に関する内容が制定されています。
また「知事認定制度」と患者が自身の状況・疾患等に合わせて、地域連携薬局もしくは専門医療機関連携薬局のいずれかを選ぶことができる制度です。
いずれも患者さんへ正しい医薬品の使用方法や飲み合わせ等、必要な情報を伝えるための制度となります。
③医薬品販売に関する信頼・コンプライアンス意識の向上、法令整備
こちらの改正内容は以下の通りになります。
1.業務監督制度の新設、業務責任の明確化
2.医薬品販売に関する課徴金制度の新設
3.国内未承認の医薬品に関する薬監証明制度の新設
麻薬取締の対象化
4.覚せい剤原料の携行輸入の許可制度の導入
(病気の治療目的に限る)
こちらは医薬品販売に関する監視体制の強化が中心となります。
まとめ
ここまで改正薬機法の概要・施行期日・改正内容についてご紹介しました。
改正薬機法は患者が安心・安全に医薬品を使うため、薬局・薬剤師が提供するサービスの在り方を新たに定義したものになります。
また制度の詳細や条文等は、厚生労働省のホームページ内にある「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律」ページに記載されています。
気になる方は是非確認してみて下さい。
参考になったら幸いです。
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