+介護スタッフ必見!急変時対応について解説します+
ここでは介護施設における急変時対応について解説します。
急変時対応とは?
急変時対応とは入居者・利用者の容態が急変した際に行う対応を指します。高齢者は体調が変わりやすく、今は健康な人でもいつ容態が悪化してもおかしくありません。
急変時対応は素早く正しい判断が求められるため、苦手意識を持つ人も少なくありません。
ですが、急変時対応をきちんと行わないと、最悪の事態になりかねません。
そのためいつでも急変時対応ができるよう、体制を整える必要があります。
急変時対応の内容について
基本の流れ
ここでは急変時対応の基本の流れは、以下の通りになります。
①予想できる事態だったかどうかを確認する
②かかりつけ医の指示があるかを確認する
③かかりつけ医の指示に沿って対応する
状況に応じて119番通報する
(引用元:東京都福祉保健局「高齢者施設における救急対応マニュアル・作成のためのガイドライン」(※平成30年4月作成)より参照)
大まかな流れは上記の通りですが、細部の対応内容については施設ごとに用意しているマニュアルに沿って対応します。
急変時対応は原則緊急性の度合いや症状に応じて、医師の指示を仰いで対応します。
また救急車を呼ぶ場合は、救急車が来る前に救命措置を行う必要があります。
救命措置の流れについて
呼びかけや刺激を与えても反応がない場合は、救命処置を行います。(救命処置とは、気道の確保・呼吸確認・119番通報・AED手配等の一連の対応のこと)
救命処置の流れは以下の通りになります。
①呼吸確認
A.反応あり、呼吸が通常通りの場合⇒応援を呼ぶ⇒回復体位に体勢を変える
B.反応なし、呼吸していない場合⇒応援を呼ぶ⇒AEDの手配
(※②以降はB.反応なし・呼吸していない場合の流れになります)
②気道確保、呼吸状態の確認
③人工呼吸を2回
④胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返し行う
⑤AEDが到着次第、電源を入れて、電極パッドを装着
⑥心電図の解析を行い、電気ショックの必要有無を確認する
⑦(電気ショックが必要な場合)電気ショックを行い、胸骨圧迫と人工呼吸を行う(1サイクル:2分×5サイクル)
(電気ショックが不要な場合)胸骨圧迫と人工呼吸を行う(1サイクル:2分×5サイクル)
救急処置について習っておこう
現在は厚生労働省が「自動体外式除細動器(AED)の適正配置に関するガイドライン」を定めたことから、AEDを設置している介護施設が多くあります。
また救命処置やAEDの使用方法については、地域自治体等が主催している救命講習で習うことができます。
既に介護施設で働いている方に関しては、施設ごとの研修で習うケースがあるため、ぜひとも受講しておきましょう。