+【簡単解説】障害者総合支援法とは?概要・目的を解説+
ここでは障害者総合支援法の詳細をご紹介します。
(引用元:地域社会における共生の実現に向けて新たな障害保健福祉施策を講ずるための関係法律の整備に関する法律について(厚生労働省))
障害者総合支援法とは?
概要
障害者総合支援法とは2012年6月に施行された障害者福祉に関する法律で、正式名称は「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」です。
「障害者総合支援法」ができる前は「障害者自立支援法」という法律がありましたが、この内容を一部改正したものが「障害者総合支援法」です。
目的
障害者総合支援法の主な目的は、障害者福祉サービスに対する給付・障害者の生活支援の充実・障害者の安全な生活の実現になります。
障害者福祉の内容拡充を図ることが明記されており、具体的な目的は以下の内容となります。
①重度訪問介護の対象者を拡大
②「共同生活介護(ケアホーム)」が「共同生活援助(グループホーム)」へ統合
③地域移行支援の対象者を拡大
④地域生活支援事業の実施
障害者自立支援法との相違点
「障害者総合支援法」と「障害者自立支援法」の相違点は、目的・支援対象者・障害内容区分の名称/定義があります。
一見2つとも似たような内容と思われがちですが、それぞれ内容が異なります。
目的
「障害者自立支援法」
…障害者が自立した日常生活・社会生活を送れるよう、障害福祉サービスを充実させること。
「障害者総合支援法」
…障害者が基本的人権を持つ個人として日常生活・社会生活を送れるよう、障害福祉サービスに関する給付制度・地域生活支援事業等を充実させること。
支援対象者
「障害者総合支援法」
…身体障害者・精神障害者・知的障害者(及び発達障害者)・難病患者(対象の疾患数:359)
※対象年齢は全て18歳以上
※対象の難病数は平成30年4月時点。詳細は厚生労働省の公式HP内・障害者総合支援法の対象疾病(難病等)のページをご覧下さい。
「障害者自立支援法」
…身体障害者・精神障害者・知的障害者(及び発達障害者)
障害内容区分の名称/定義
「障害者自立支援法」
…名称:障害者程度区分
…知的障害、発達障害、精神障害をガイドライン上の基準のみで判定しており、特に知的障害・精神障害の一次判定はオンラインで判定していた。
「障害者総合支援法」
…名称:障害者程度区分
…特性・心身状態に応じた段階的な支援レベルを設定した。障害に関する106項目を調査し、総合的に判定する。
オンライン判定は行わない。
障害者総合支援法のサービス内容
主に自立支援給付・地域生活支援事業の2つに分かれて支給されます。具体的な用途は、障害者の自立支援に必要な福祉サービス・社会生活サポートに関する費用が支給されます。
自立支援給付
「介護給付費」・「訓練等給付費」・「地域生活相談支援給付費」・「計画相談支援給付費」・「自立支援医療費」・「補装具費」等が支給されます。
地域生活支援事業
障害者が心身共に健康的な日常生活・社会生活を送るために、地域自治体が提供する福祉サービスに関する費用です。
具体的な内容は障害理解に関する講演・活動支援・相談支援・成年後見制度の利用支援・移動支援等があります。
詳細は地域によって異なるため、自治体のHPを確認してみて下さい。
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